「え!?マジ!?」
「当たり前でしょ。嘘ついたってどうにもならないし」
冷たく言う。
酷いと思う?
…何故?
当たり前の事じゃない。
私とアイツらは敵なんだから。


…昔は敵じゃなかった。
って言うか、お互い面識がなかった。
……なのに――。
水龍達は、偶々通りかかった私の……
“大切な人”に暴力を奮い、大切な人は入院した。
もう怪我は完治したから、
退院したけど。心の傷は、まだ残ってるみたい。
私には笑顔を見せてくれるけど。
…それは、作り物の笑顔で。
私は、大切な人の本当の笑顔を取り戻したいんだ。

――性格がどうであろうと忘れてはいけない。
コイツらが“あの”水龍って事を――。