その日、部屋に戻ると
所員に呼ばれ、部屋を出された。

「貴方は本日付で鑑別所移動になったから」

『『また変わるのか』』
鑑別所がどんなところか全く知らなかった。


後で、担当の刑事が教えてくれたのだが
あまりも心身共にあたしが
憔悴仕切っていたから、鑑別所の方が良いだろう
と思い手続きをしてくれたらしい。
普通、拘置所には10日いなければいけない。



荷物の確認をし、
「タバコどうする?」

『捨てます。未成年ですし。』

全部の荷物が確認し終わると、

最後にあの厳しかった所員が
私に行った。

「もう来ちゃ駄目だよ」

あたしは所員に嫌われて厳しくされていた訳じゃないと悟った。

『はい。…お世話になりました!』


そう言って、刑事に連れていかれて

拘置所を後にした。