数分後、家についた。
街から少し離れたところ。

「ここだょ。おりて」

「…」

男を連れて、家に入る。

「黒称様、新しいスーツの用意ができました。」

「ん、ありがと。でも先にシャワー浴びてくるから、この人を俺の部屋に。飲み物もね。」

「分かりました。」

その場を後にして、シャワールームへ移動する。

血のついた服を脱ぎ、そこら辺におく。
部下が洗うだろう。

なるべく速くすませ、新しくおいてあったスーツに着替え、部屋に足を進める。

ガチャ
「おまたせ。」

なかに入ると、さっきの男が座ってた。

「ごめんね、またせちゃって。聞きたいことあるんだ。終わったら家まで送るよ。」

目も合わせずに、パソコンを開きながら言った。

男は何も喋らず、沈黙がながれる。
パソコンのキーを押す音が部屋に響いた。

「…質問、していいか?」

沈黙を破ったのは、男だった。

「うん、いぃよ」
ゴクリと、男が生唾を飲み込んだのが分かった。

「お前、前俺にあったこと、ある?」