「私は自分の過去の傷も、、彼に背負わせたく無いと思ってるよ。だって彼は私の本当の過去を知らないんだもん。」
「美鈴の気持ちも解らなくはないけど、、その言葉は美鈴の本心からの言葉じゃない見せ掛けの言葉に感じるよ、お互い心で繋がれるのなら、、そんなこと乗り越えていける気がする、、。」
「だけど、もし本当に彼が私のことを好きなのだとしたら、、引き止めてくれたんじゃないかな?」
「そんなことを気にしてるの?きっと彼は美鈴を気遣ったんだと思うよ、寧ろこんな自分愛される資格が無いって。だから美鈴を困らせるようなことはきっと言わなかったんだと思う。」
 窓の外には止まるることなく車が流れ続けていた。
「美鈴から変わらなくっちゃ明日なんか永遠に来ないよ・・・。」
 そのたった一言は私の未来を変える気さえした。
 私から変わらなければ、、。明日は永遠に来ない。
 その言葉は妙に冷たくて、私を突き放して、遠くに置き去りにされたような感覚にさせられた。だけど何かとても強い物を私の中に残してくれた。
「そういえば、、。昔お母さんに聞いたことがあったな、、。まぁ言っちゃえば思春期のころ。」
 香織はそこで一回クスっと笑った。
「お母さん、お父さんの何処を好きになったのって、、。」
「お母さん何て言ってたの?」
 いつもの香織見たく今度は私が答えを急かした。
「うん、それが笑っちゃうの、、。まぁ見た目も性格もそこそこ好きなタイプだったんだって。」
「そんな簡単に?」