さすがにそんな質問されるなんて考えても見ないことだった。相手を少し軽蔑した。
香織　「ありません。」
圭斗　「まじかぁ。ねぇねぇちょっとお願いがあるんだけど。」
香織　「なんですか？」
圭斗　「香織ちゃんの下着をちょっと見せてほしいんだけど。」
香織　「え？」
　この人は何を言ってるんだろう。頭が真白になるのと同時に私は極度のストレスを感じた。
香織　「ごめんなさい。出来ないです。」
圭斗　「いいじゃんちょっとぐらい。みんなもすぐに見せてくれるよ。」
香織　「ほんとに無理です。」
圭斗　「なんだよ。ちょっとかわいいからって。つまんねぇ女。」
　圭斗がそう履き捨てると、チャット画面が切り替わった。
　画面には《圭斗さんがログアウトしました。》という文字が表示されていた。
私は唖然とした。しかし名前が違うだけで、システムややっていることはキャバクラやデートクラブと同じことでしかないのだから。相手はお金をはらっている以上納得が行かなければすぐに切る、それが当たり前のことなのだと、そのとき私はそう解釈することにした。最初の説明文に書いてあった通り何度かチャットをしていくうちに知らない人と話すのにも少しずつ慣れてきた。だいたいの人は私を町田美鈴に似てると言った。もちろん本人なのだから。似てるも、似ていないも、私は町田美鈴本人なのだから･･･。