「それに…」 妹尾の言葉が、つまった。 「それに?」 「…」 聞き返しても、なかなか言おうとしない。 「ちゃんと、言って?最後にきちんと、答えるから」 妹尾の手を優しく包み込み、安心させる。 妹尾は、ゆっくりと頷くと話し出す。 「前の…彼女…さんとは、遊園地来たとき楽しかった…んでしょ?」 「前の…」 車でつい、喋ったことー… 「なのに、私と来ても全然楽しそうじゃない。それが…ずっと、不安だった」