「そらは…あお?」
聞き慣れない、珍しい感じの名前。
漢字がわかんないや。
「うん!
空を羽ばたくって書いて空羽で、あおは青色の青ってかくねん!」
空…羽ばたく、青。
青、青。
空の、羽…
「青…空、羽…
青空みたいな名前だね。」
青空に、愛された者の、名前。
「マジで?
そんなん初めて言われたわ。」
嬉しそうな、顔をする、関西弁の人。
今の俺の言葉は、一体どんな意味が入っていたんだろう。
「そう。
嫌いなものほど、人って反応しちゃうから…」
思わず口にしてしまった。
心の気持ち。
ぁ…
嫌いって言っちゃった。