「まぁ、何はともあれ…おめでとう。式はいつなの?」
その時は呼んでよね、なんて笑いながら言うと、彼女は眉を寄せて困り顔になった。
何かマズイ事聞いたかな、と気にしていると相手の溜め息が耳に入る。
「それが…まだ決まってないの。此処の式の挙げ方じゃなくて、アンタの言うウェディングドレスって言うのを着てみたいのよねー」
「なら着ればいいじゃん。洋式の結婚式に旦那さんは賛成なの?」
「そう、そこなのよ!」
ぐっと拳を握り上げ、彼女は力説した。
何でも旦那さんの方は了承してくれたらしいのだが、彼女の両親が理解してくれないらしい。
曰く、ウェディングドレスとは何ぞや、と。