本当は朝、親が喧嘩をしていたから元気がないのだ。
サエの親はしょっちゅう喧嘩をしていて離婚寸前だった。
「そう。なら良いけど。」
雪茄は疑問そうな顔をしていたがそれ以上は聞かなかった。
無言のまま学校へ着く。
「サエおはよう。」
下駄箱で声を掛けてきたのは同じクラスの加邪(カヤ)だった。
「おはよう。」
「朝からテンション低いなぁ!!ほらテンション上げて元気出して!!」
と言ってサエの肩を叩いた。