「うわー。出たよ蓮の、どS発言!」





海斗をからかう時は、そうそうねぇーから こういう時にからかっとかなきゃ




「蓮。終わったらしいぜ。」


本当だ。橘が海斗からバスケットボールを受け取っていた


俺達は、橘が海斗から受け取ったバスケットボールを手に持ち体育館に入るのを確認してから

海斗の元に駆け寄った




「ねぇ。海斗くんどうだったのよ(笑)」


「何でもねぇーよっ!!先輩っ!」


「顔が真っ赤な海斗に言われても、何も説得力なんかねぇよ」



「っ・・・…」


あー何かめっちゃ達成感があるわー



「あー!!練習やろ!蓮パスしてくれ。」


「あっ!!おう。」

なんだよ。いきなりつーか機嫌良いぽいし(笑)


「じゃっそういうコトなんで先輩、練習戻りましょうよ。」


「蓮。はぁ・・・何か良くつかめない展開だから、もう戻るよ・・・…」


俺だけ仲間外れなんだよな・・・…
ってずーっと言いながら部活に先輩は戻っていった


なんだ?あの先輩は



まぁ、今は部活に集中だ



「海斗行くぜ!!」


今までに1番速いぐらいのサッカーボールを海斗に向かって蹴った


あれぐらい海斗なら取れるだろうと思って



ボンっ。


サッカーボールは海斗が上手く取ったみたいだ


ナイス海斗!!


でも 次の瞬間野球ボールが海斗に向かって飛んで来たのが見えた



ヤバいあのまま行くと海斗に当たりそうだ


海斗気づいてねぇみたいだし・・・…


「海斗、アブねぇ!!」


俺は、海斗にそう言うだけしかなかった




スッ。間一髪 野球ボールは避けられたみたいだが・・・



ガッ!!


っと鈍い音が聞こえた!!




それは、海斗がだした音だとすぐにわかった


だから すぐ海斗の元に駆け寄った

無事を祈って・・・…





「海斗!!大丈夫か?」




「あー。大丈夫だぜ。かすり傷しただけだから。」


あっ!本当だ。音の割にはあまり怪我はしてなかった


「野球ボールは、蓮の声で避けられたんだけどなっ、隣にあったサッカーボールの存在に気付かないで、この怪我。」



と、膝に指をさした。


あのときに声を出しておいて良かったと思った



「海斗。保健室行ってこいよ。消毒しなきゃヤバいだろ?」



俺も怪我しちまった時に、
朱音に
【傷口からバイ菌入るから消毒しなきゃ。】

って言われたコトがあったっけ・・・…



「えー。大丈夫だろ。水で洗ってくれば。」



マジで行ってくれよ。酷くなってからじゃ、遅いんだよ


・・・…!あっ!良いコト思いついた



「海斗。」

「ん?なんだよ。保健室なんかいかねぇからなっ!」

「部長にだけは言いたくなかったんだけど・・・部長に言うぜ?」


ほら、海斗の顔がみるみるうちに青くなっていきやがった


「おう。保健室、行ってくる」

海斗ダッシュで行きやがった(笑)



さっすが、俺らの部長さん!


部長さんパワーすげぇな






あの人と関わるとろくなことないからなっ






まぁあれぐらいの怪我だったら 大丈夫だろ





ただのかすり傷だったし




はぁ・・・…ただのかすり傷なのに保健室にくるなんて最悪ー



つーか部長使うとか蓮、最悪


仕方なく行くしかなかったじゃないか・・・…


あっそういえば今日、俺コクるんだよな


蓮とか先輩とかと話してると馬鹿らしくて忘れてたっけ



あー!!さっき橘と喋っちゃったし 俺、顔真っ赤だったよなぁ・・・…


かっこわりぃ



なんか考えてたら保健室ついちゃったし



ガラガラガラ…・・・


「あ。楠木くん。」


保健室の先生いた。すぐ消毒してもらって、部活に出よっ


「先生ー。かすり傷になっちゃったんで、手当てしてください。」


「ごめんなっ。今日、私出張で学校出なきゃ行けないんだ。」



えっ!?今なんて?


「じゃぁ、これどうするんですか?」


俺は、膝を指さした



「あ。だいじょu「先生。来ました。」」


えっ!?なんで?



「あー。橘ナイスタイミング。もう時間だから、後頼むね、橘。」


「はい。わかりました。先生」


と言って先生は去って行った。


嵐が去ったのか?


「あーーと。楠木!橘に怪我見てもらえよ。」


いや、行ってなかったんかーい

この状態見れば、誰でもわかるでしょ


先生は、んじゃ。と言ってまた、嵐のように去って行った




というか この状態ヤバいでしょー。



ああぁぁー。ヤベェ。緊張してきた。