「保健室の先生は出張だから、私が消毒するよ。」
「えっ!?でも、悪いだろ?橘だって何か理由があって、保健室に来てるんだろ?」
橘の口から、そんな言葉を聞けるなんて思ってもなかった
不意に俺の心臓は 速くドクドクと動いている
「あー。大丈夫だよ。保健室の先生から頼まれて、来てるんだから(笑)」
「っ//」
橘の笑顔って 可愛いな
えっ!?俺って1人の女にこんなに気にするタイプだっけ?
そんなこと考えてる自分が恥ずい
やっべぇ 今の俺の顔って絶対真っ赤だ
じゃぁ消毒するよ。っという橘のことばで消毒が始まった
手際が良いな 手が綺麗だな
うわっ!女子の手を見てテンション上がるなんて俺変態じゃん
「終わったよ。」
「ありがとうな。橘」
俺はポンッと橘の頭に手を乗せた
あーやっちまった。橘は絶対困ってるって
手を乗せたのは、自然になんだ
この状態で 顔見えるわけじゃないし
「部活頑張ってね。」
えっ!?今何て?
「おう。じゃぁなっ。」
そう言って俺は部活に戻った
橘の言葉に俺はびっくりした
ってか、俺の顔今めっちゃヤバいし・・・…
橘に見られなかったか・・・…
まともに 明日から橘の顔を見れねぇよ
俺、ヘタレだ・・・…
蓮みたいになりてぇよー
でも、これだけは言える!!
マジで俺!橘に恋をしたことは
これが 俺が恋に落ちた出来事
*ここからまた、蓮視点に移ります*
5時間目の数学の授業も、終わり
部活だ!
ガラガラガラ…
「おーい。蓮、海斗部活にちゃんと来いよ。遅刻せずに。」
(あー。ウゼー先輩登場かよ。かったるい)
ウゼー先輩というのは、サッカー部の部長の大輝先輩だ
まぁ。良い先輩なんだけどなっ
顔かっこいいし、大人だし
「おい。蓮。今なんか変なコト考えてただろ?顔に出てるぞ顔に。」
「あー。いや変なコトなんて、考えてないですよ。変な先輩もいるんだなっと考えてただけなんですよ。」
勿論!変な先輩つーのは、大輝先輩だ
「こいつ。ひでーな先輩に向かって。」
っと言って俺の頭をクシャクシャっとした
ちっ!!
俺より先輩の方が背が高いから子供扱いされるんだ
こういうの嫌なんだ
朱音に見られたら
俺めっちゃショックなんだけど・・・
好きな彼女には、ヤッパかっこいいとこ見せたいっしょ!
「つーか蓮と部長、早く部活に行きましょーよ。」
「「あー。海斗いたの。」」
あー。マジで気付かなかった。ごめんな海斗。
「うっわっ。ひどー!気付けよ。てか、もう俺行くぜ。」
俺達は 海斗に続けて運動場に向かった
大輝先輩イコール部長の掛け声で、部活がスタートした
俺は今 海斗とパス練をしている
あっ!そういえば海斗って、今日コクるんだよな。
全然 緊張してねぇから、すっかり忘れてた
「うわっ!」
なんで、こんな所にバスケットボールが転がってきたんだ
ってか、思いっきりスルーしちまったし
「海斗!バスケットボール海斗の方に行っちまったから、取ってな。」
まぁ、海斗がいるし良いっか
「おう!あっ。バスケットボール来た。」
おっ。海斗ちゃんと取ったんだな
つーかなんで、バスケットボール飛んでくるわけ?
バスケ部は体育館で部活やってるはずなんだけどなっ
まぁ、練習やってれば良いっか
「あっ!加藤くんここら辺で、バスケットボール飛んで来なかった?」
橘からそう言われた。
あー橘ってバスケ部だからか
バスケットボール?飛んでくるわけ・・・
あー飛んできたじゃねぇか
海斗マジでよかったなっ!
俺が恋のキューピットになってやるぜ
「バスケットボールは、海斗がさっき拾ったぞ。行って来いよ。」
「ありがとう。じゃぁ、もらいに行きます。」
ふーん。海斗って、あーゆうヤツ好きなんだ。
ヤッパ好みのタイプ変わったな・・・…
昔は、キャッキャして五月蝿いヤツが好きとか言ってたのによー
それだけ 本気つーわけか(笑)
あー。海斗と橘話し始めたぜ
「おいっ!蓮。何見てるんだ?ニヤニヤして、キメーゾ。朱音ちゃんに嫌われるんじゃねーの?」
うわっ。良い感じなのに、邪魔すんなよ
大輝先輩ヤッパKYだよな
ってか、朱音ちゃんって呼ぶな
「先輩。良い感じなんすよ。だから、邪魔しないでくださいよ。」
「へー。あの子のコトが海斗好きなんだ。あっ!海斗テンパってる(笑)」
「後から、からかってやろっ。海斗覚悟しとけよ(笑)」
「うわー。出たよ蓮の、どS発言!」
海斗をからかう時は、そうそうねぇーから こういう時にからかっとかなきゃ
「蓮。終わったらしいぜ。」
本当だ。橘が海斗からバスケットボールを受け取っていた
俺達は、橘が海斗から受け取ったバスケットボールを手に持ち体育館に入るのを確認してから
海斗の元に駆け寄った
「ねぇ。海斗くんどうだったのよ(笑)」
「何でもねぇーよっ!!先輩っ!」
「顔が真っ赤な海斗に言われても、何も説得力なんかねぇよ」
「っ・・・…」
あー何かめっちゃ達成感があるわー