―幼少期振り返り― [誰が居るの?] [ママ…誰と何を話しているの?] 夜中? それとも、夜? 話し声… 六畳一間、川の字に敷かれた布団の中。 私は、妙な空気と好奇心で眠れないでいた。 誰と何を話してるかは、耳を懸命にすましても、あまりわからない。 [この人は、何か悪い事をして逃げてる人だ!] [ママに助けを求めているんだ!] まだ幼いのに、考えなくもよい事を考えなくては、ならない状況だった。