「今回はサークルのことばかりを追い掛け回していたから、見逃したんだよ。

『喫茶店』という繋がりを」


「でも、あの喫茶店は私も行ってたわ! あそこで栗田君と出会ったんだから!」


「あぁそうだ。だからこそ、君も狙われたんだ。サークルに入会していなくてもね」


「そんな……」


 沙耶香は半ば強引に車に乗せられると、混乱する頭を抱えたのだった……。