全員を包み込む光の中心に、昌代の姿があった。


 穏やかな表情で、口元は軽く微笑んでいる。


「お姉ちゃん!!」


 沙耶香が、昌代に抱きついた。


 昌代はそれを優しく受け止め、沙耶香の頭を撫でた。


 暖かく、甘い昌代の香りがつたわってくる。


「ありがとう、沙耶香」


 響くような鈴の音色で、昌代がそう言った。


 沙耶香はブンブンと強く首をふる。


 涙が、両目からこぼれおちた。