「そ……んな」


「戸部奈々子があの喫茶店で働いていることを、姉の洋子も知っていたんだ。

最後に戸部洋子は戸部奈々子へこんなメールを送っていた。

『あなたは幸せなのね。私と違って』


戸部奈々子に携帯を持たせサークルに入会させたのも、戸部洋子の仕業だ」


「そのサークルを受け継いだのが、栗田信也……」


 呟くように、冬我は言った。


「そうだ。

そして、飯田昌代もあの喫茶店に出入りし、サークルにも参加していた。

飯田昌代の携帯電話も、戸部洋子のアパートから出てきたよ」