ネコが、苦すぎるコーヒーを表情ひとつかえずに一気飲みする。


 冬我は、それを見て顔をしかめた。


「サークルと犯罪に結びつきは元々なかったんだが、そのサークルに入会した戸部奈々子が『オルフェウス』によって殺されたことで、だんだんと形をかえていった」


「なぜ、奈々子は殺されたんだ?」


 冬我が、口を挟む。


 新田は、幸也とチラリと目を見交わせた。


 何か、いいにくそうだ。