「遅くなってごめん」

「キョンちゃん…」


俯いた顔をあげると、
そこには恭一とあのひとが立っていた。

「紹介する。
こっちが俺の彼女の、さち。」
「はじめまして」

「こっちは俺の幼なじみの、中野秀平」

見ていられなかった。

全部、蘇りそうで。

「ごめん、トイレ行ってくる」

気持ち悪くて、慌てて立ち上がった。

椅子が音をたてて倒れたのにも気づかなかった。