「綾乃さん!」

私は、庭で洗濯物を干していた綾乃さんに、後ろから抱き着いた。

「まあ、どうしたの?」

「紳君から誘われちゃった!」

「よかったわねえ、デート?」

「いいえ、プールです」

「プール?」

綾乃さんはクルッと振り向くと、私の肩をガシッと掴んで真剣な顔をした。

「プールに誘われたのね?」

「は、はい」

「これを見て?」

綾乃さんが指差した先を見ると、そこにあるのはハンガーにぶら下がった男子の競泳用水着だった。