紳君が言った通り、50メートルの普通の四角いプールがあった。

ガラガラというほどではないけど、流れるプールに比べれば人はずっと少ないし、泳ぐには邪魔なボートや大きな浮袋を使う人はいない。私達みたいに、ちゃんと泳ぎたい人が多いみたいだ。

飛び込みたいところだけど、たぶん監視員さんに怒られるから足から静かに入ると、水深がそこそこあって泳ぎやすそう。

紳君とアイコンタクトして銘々泳ぎだした。

私は体をグーッと伸ばして軽く平泳ぎ。冷たい水が心地好い。

紳君を見ると、同じように平泳ぎをしていた。