「紳君は? 何で行かないの?」

「一人じゃな…」

「優子達と行けば良かったのに…」

「あいつらと一緒なんて、御免だね」


そりゃそうよね…

ここに来るまでだって、紳君と私はずーっと優子と香山君のラブラブぶりを見せ付けられてきた。

まあ、私は平気だけど、たぶんまだシスコンが完全には治っていない紳君には、さぞや辛かったと思う。

その証拠に、紳君はずっと無口で、つまらなそうな顔をしていた。

そんな紳君を見て、なおかつ水着姿に自信をなくしている私は、テンションが下がりっばなしだった。