「嫌なの? 優子は」

「うん。だって、裕樹を誘うつもりだから…。あ、そもそも紳一は行かないって言うよ、きっと」

「いいえ、行かせるわ」

綾乃さんは『ね?』と言いたげに、私に視線を送って来た。

そうか!

綾乃さんは、私にチャンスをくれようとしてるのね?
私が紳君に接近するチャンス。あるいは、アピールするチャンスを…

それは有り難いけど、紳君は行ってくれるのかなあ。優子の彼氏が一緒なのに…