昼間はまだ暑いけど、日が傾くと風が涼しく感じ、秋なんだなあと思う。

さっきまではいた、ひと組の親子連れはいつの間にかいなくなり、公園には紳君と私の二人だけ。

幸せだなあ。このまま時間が止まればいいのに…


「なあ」

「ん?」

「俺に話って、何だ?」

そうだった。
私は今日、紳君に当たって砕けるんだった。

紳君に想いを告げ、玉砕して紳君への未練を断ち切るんだった。

でも、紳君も私に聞きたい事があるって、言ったよね?