「パンツは見ねえから。たぶん」

たぶん?

「結構酷いな…」

見ると、左の太股に大きな青い痣が出来ていた。

「病院へ行った方がいいんじゃないか?」

「大丈夫だよ。私、こんなのしょっちゅうだもん」

「そうなのか? 危ない奴だなあ。じゃあ、ちょっと待ってろ」

紳君は飲み物の自販機へ行き、スポーツ飲料のペットボトルを2本買ってきた。

そして、ズボンのポケットからグレーのハンカチを出し、広げて私の左の太股に掛け、その上からペットボトルを横にして乗せてくれた。

「どうだ?」

「うん、冷たくて気持ちいい」