慌てて廊下に飛び出すと、そこにいたのは小林君だった。

そう言えば、小林君って人懐こい顔をしていて、見る人によっては、可愛いと言えるかもしれない。

「呼び出したりしてすみません」

「ううん、いいよ」

「杉下先輩に聞きたい事があるんです」

「私に?」

「はい」

クラスの女子達が興味津々な感じでこっちを見てたので、みんなから死角になり、声が聞こえないよう場所を移動した。

「どんな事?」

「はい。あの…杉下先輩と田中が付き合う事になったって、本当ですか?」