「ちょっとな」

「どんな事?」

「水泳の話を、ちょっとしただけだよ」

「どんな風に?」

「だから、ちょっとだけだって言ってるだろ!」

う、怒鳴られちゃった…
私は紳君が他の人に私の事をどう言ってるのか、それがすごく気になった。

「そんなに怒らなくても、いいじゃない…」

「怒ってねえよ。そう言えば、おまえはこんな遅くまで、何してたんだ?」

何だか紳君、無理矢理話題を変えようとしてない?

「図書室で勉強してた」

「ふーん。受験生は大変だな?」

「うん、大変だよー」

「毎日するのか?」