え?

「おい!」

私が唖然としていたら、紳君が肘で小林君をドンと突いた。

「痛えなあ。悪かったな。じゃあ、明日な?」

そう言い、小林君は私にペコッとお辞儀をして帰って行った。

「あれ? 一緒に帰らなくていいの?」

「別に、いいんじゃねえか」

「ふーん」

私としては、紳君と二人になれてラッキーだけどね。

紳君と私は、並んでゆっくり歩き始めた。小林君の背中はどんどん遠ざかって行く。

「ねえ、小林君に私の事、話したの?」