帰りももちろん、紳君の自転車で二人乗り。

焦げるような真夏の陽射しも、熱風も全然気にならない。

「ねえ、疲れない? 足、大丈夫?」

紳君の耳に顔を寄せる私。

「このくらい、へっちゃらだよ」

「うふ。紳君は逞しいね!」

と言って、私は紳君の背中にほお擦りした。

「暑いから、くっつくなあ!」

「聞こえない…」

「おまえ、そればっかだな?」

ああ、幸せだな……


紳君の水泳復活を報告したら、綾乃さんは飛び上がって喜んでくれた。

紳君との距離もだいぶ縮まったと思うので、今回のミッションは大成功、でいいよね?