彼女を好きになった時のことは今でも覚えている。 あれは去年の今ごろのことだった。 うちのサークルはみんな仲が良いから、毎年花火大会を見に行く。 …と言っても、サークルの誰かのマンションに行くだけだけど。 大学の近くの花火大会だから、一人暮らしをしている人のマンションからは、大体どこからでも見えるんだ。 その年は僕の親友、恭平の部屋だった。