最初は無言電話だった。
その時は気にもとめなかった。

しかし、段々エスカレートしていく。

変な電話やメール

隠し撮りした写真が送られて来た

部屋の家具の位置が替わっていた

誰かに後をつけられた



などなど。

完全なるストーカーだ。
「怖いよ…でも、どうしたらいいの」

怯えてる聖蘭ちゃん

「警察には相談したの?」

私が訊くと、聖蘭ちゃんはううんと首を横に振った。

「それくらいじゃ警察は動いてくれないよ。
ねぇ…結亜…
私、どうしたらいい?」
不安そうな顔で私―結亜(ユア)
に縋る聖蘭ちゃん。

こんなに怯えてる聖蘭ちゃん初めて見る…

怖いんだ。

そりゃそうだ。

ストーカーは聖蘭ちゃんの家の中にまで入ってる。

このままじゃ聖蘭ちゃんが危ない。