奈津くんの部活も終わり、ゆっくりとした歩調で家路をたどった。

「綾…?」

ビクッと体が反応して、恐る恐る振り返ると…

「奈津くん!なっ何してんの!?」

「帰ってんの。見ればわかんじゃん」

おもしろいヤツ。

そう付け加えた後笑顔を向けた奈津くん。

「奈津くんは何であたしに笑顔向けてくれるの?他のファンの仔寂しがってるよ?」

「ん~…だってさ…」

じっと見つめられる。

真っ直ぐな瞳からそらせなかった。