走って走って…たどり着いたのは名前も知らない公園だった。

「ふぇ…雅樹ぃ」

我慢してた涙がまた溢れ出す。

「おっ!失恋か?」

ばっと振り向くと、同じ制服を着た男の子がいた。

「ほっといて」

冷たく言い放ったつもりなのにその人は笑顔を崩さない。

逆にムカつく。

「俺さ、一(ハジメ)。数字の1で一なんだ。よろしくぅ」

「興味ない。あっち行って」

「雅樹と同クラなんでほっておけねぇっつうか…お前柚乃だろ?」

お前らバカップルで有名だしなぁ。

なんて言ってきた一。

今ではそんな面影ないよ…馬鹿。