「きみ、だぁれ?」



金色(こんじき)に輝くきみは、まんまるとした顔をしていた。



「ふふふ。やっとお話が出来るね」

「ん?」

「ボクは、ぽよぽよしてないよ?」

「‥え?もしかして」



驚いた顔をしたぼくに、きみは優しい光で微笑みかけた。



「はじめまして‥かな?なんか、変な感じだね」

「もしかしてきみ、まんまるくん!?」

「ふふふ」

「まんまるくんなの!?」



すると、コクンと縦に首を落とした。



「わーっわーっ!やっとお話ができるんだねっ」

「うん」



まんまるくんとお話ができる。それだけで、ぼくの顔はとろけてしまいそうだった。



「まんまるくんは、ここに住んでるの?」

「ううん」

「じゃ、どうしてここにいるの?」

「それはね?」



まんまるくんは、お花畑の中の赤い花をひとつだけ取り、ぼくの方へと差し出した。



「キミの声が聞こえたんだ」