シーンと静まり返った大教室。
小難しく、つまらない教授の話に、皆が熱心に耳を傾けている。
とはいっても
まぁー、
真面目に聴いているのは前から5列目くらいまでか。
あとは、コソコソ無駄話してたり携帯をいじってたりと好き勝手なことしてる奴ばっかり。
そんな中
俺は、最後列で机に肘をついて、ノートテイクするわけでもなく、ただただボーっとしていた。
「瑠衣(ルイ)、どこ行くんだよ?」
黙って教室を抜けようとする俺に話しかけてくる、親友の有村優羽(アリムラユウ)。
「眠てぇーから、外の空気吸ってくる」
それだけ言って
俺は外に出て行った。