付き合って2ヶ月。
私たちの障壁が訪れた。
そう。
翔太くんの…両親。
偶然、翔太くんが病院に入っていくのを、見てしまったらしい。
それで、
わたしと翔太くんが交際してることがわかった。
「茜ちゃん、翔太くんよ」
「…うん」
ガラガラ…
「よっ!」
「よっ!」
「体調どうだ?」
「うん、調子いい」
実は、あたしはずっと調子いい。
翔太くんと出会ってからなのかわからないけど、
病気の進行速度が
遅くなってきてる。
お医者さんも、
奇跡か?なんて言ってる。
翔太くん…
あなたのおかげだよ。
「うちの親、この病院に来るかもしれない」
「え…」
「あ、でも、気にすんな!」
「うん」
「万が一、きても、相手にすんなよ」
「……」
「いいな?茜」
「…わかった」
「んじゃ、そろそろ時間だから、高校行くわ」
「いってらっしゃい」
ガラガラ…バタン。