「あいつは自分が持っていないのに弟が持っているのは嫌だったんだ。医者だって、俺の小さい頃の夢は医者だった。でもあいつには夢がなかった。だから人の夢を奪い皆に言った」
「何て?」
「僕の夢はお医者になることなんだって。俺は親が怪我しても、病気になっても大丈夫なようにって医者になりたかった。だから誰にも言わずにずっと心にとめていたが、兄貴には内緒で話した。そしたらこれだ」
「そんな」