「って言うかけんごの家どこ?」
「お前の家の隣」
「はぁ~」
私の家は二階建てのアパートの二階にある
「だから隣」
「意味分かんない」
「意味分かる」
「え~やだ」
「おまえのせいで怪我したんだ」
「わかったよ」
「今日の晩から宜しく」
「はい?」
「晩飯作れ」
「今日仕事あるから」
「帰って来たらすぐに」
「え~」
「ってことでじゃあな」
いつのまにか家についていた
「まぁしょうがないよね」
「だな」
それから私は出勤した
今日も1日子供たちと遊びまくった
帰ったのは9時を過ぎていたが一応ピンポンしてみると
「はいれ」
「私が不審者だったらどうするの?」
「じゃあ鍵渡しとく」
「えっ?あっうん」
「今日会ったばっかりの他人にいいの?鍵なんて渡して」
「おまえが悪いこと出来そうにないから大丈夫だ」
「何よそれ」
「あとこれ携番」
「ありがとう」

私は今日の出来事を美恵に話したら
あんたは一目惚れにあったんだねぇ
と言われた
私は一目惚れなんてしてない。ただムカつくって言っていただけだったのに
嫌々言いながら笑顔で話してる
と言われた
そして小雪に相談したら一目惚れだと言う
私は車に乗りながずっと考えていた
でも本当に好きになってしまったのかもしれない
健吾と会うことを楽しみにしている自分がいた
今日
───合鍵をもらった時
───携番をもらった時
嬉しかった自分がいた
私は健吾に恋をしていた
それから1ヶ月ずっと私は家事をこなしてきた
そして、今日は回診の日だった
桜井先生に診てもらうと
もう大丈夫だと言うことだ
リハビリと言われたが健吾はやらないと言って歩き出した
「待って健吾」
私は健吾を追いかけていると桜井先生に腕を掴まれた
「優樹さんは健吾が好きですか?」
「えっ?」
「優樹さんは健吾が好きですか?」
「はい…」
「やはり」
「えっ?」
「だろうかと思っていました。健吾といるとかは心から笑ってますから。私と居たときには見せなかった表情です」
「そんな」
「健吾を幸せにしてあげて下さい」