バタンッ



ドアの閉まる音が響く。


まるで時間が止まったみたいにあたし達は動かなかった。



だって…まさか…翔ちゃんに見られてたなんて思いもしなかったから…。



「…ぁ…」



ようやく口に出たのが…これ。



あたし何してんの!ばかっ…ばかっ…



でも…潤にされてやじゃ…なかったよ…?



これはちゃんとあたしの本心だった。



もしや…あたし…潤のこと…。



いやいやいや!なわけないっ…なわけないっ…



だ、だってあたしには翔ちゃんがいるし…



あぁぁー!!!もうっ…どうしちゃったの!あたし!



一人、パニくってると、翔ちゃんが口を開いた。



「…ぇ…、さ…ら…?何…してんの…?」



ホントあたしどうしちゃったんだろう…



なんで…あの、潤にキスされて嫌じゃなかったのかな…?



あたしがSで強引の人が好きだからかな…?



…自分では認めたくなかった…。



潤にキスされた瞬間、潤に恋をしたってこと…。