「なんも無かったしね………でも…」
ドスッ
「「「麻理っ!!??」」」
みんなの驚きの声がこだました。
「人の親友巻き込んでんじゃねーよ……次こんな事したらただじゃ済まねーからな…??」
麻理がストーカーを踏みつけた!!
ヒールのブーツだから痛そう……。
他人事ながら痛いと思ってしまった。
「ねぇ……、隼人?」
伊織が俺を引っ張る。
「ん?」
「麻理さ……手になんか持ってない??」
「あぁ、……カッター?!!」
「鈴将!麻理手にカッター持ってる!!危ねーぞ!」
声をかけると
「あぁ、多分大丈夫…」
って苦笑いした鈴将。
「今のはあたしからで………」麻理が笑いながらカッターの刃を出した。
「えっ!ま、まさかっ!!やめて助けてっ!!」
ストーカーの悲鳴が聞こえる。
ドン!!
「「さ、刺した―!」」
俺と伊織の声が響いた。
「ギャ―――!!」
悲鳴を挙げてぐったりしたストーカー。