「は…??」

――――ぎゅっ。

と後ろから抱きつかれた。

「え…??」

って、後ろを向いた途端。

あのイケメンがあたしの抱きついてて。

拒んだけど、やっぱ男子の力にはかなわなくて。

「じゃあ俺も~♪」

って、可愛い方の男子が夏海に抱きついた。

「うわっ!!」

「いいでしょ?」

夏海とあたしは顔を真っ赤にして固まってた。

それを前にした悠は、ちょっと顔が曇ってて。

不思議に思った瞬間。

あたしに歩み寄って、

チュッ。

と軽いキスをした。

ええええええーーーーーーー!?!?!?

目はガン開きだわ体は固まるわで。

頭の中は大パニック。

悠は、あたしの目をじっと見つめて、

「もっかい俺と付き合わない??」

「ごめん。無理。俺のもんだから」

とイケメン。っていうか名前知らないんだけど。

「あの…あたしに主導権はないの?」

「ない」

と悠。

「ねぇよ」

とイケメン。いい加減名前教えてよ。

「ところで…名前は…」

「金崎 速人」

「金崎さん…いい加減…」

あたしの言葉をさえぎって、

「速人。速人って呼べ」

「いや…初対面で呼び捨てはちょっと…」

「じゃあキスするぞ」

「分かりました!!!」

「よし」