「大樹、違うから。
コイツは山城亜希
ただの幼馴染みだよ

亜希、
この騒がしいのは瀬戸大樹。
スポ少の奴だよ」

「ん!亜希ちゃんね!
ビックリさせんなよー(笑)
こんな可愛い子いきなり彼女なんて紹介されたら
俺怒っちゃう」

カハハと笑って少し短い髪を
グシャグシャにしながら
人懐っこい笑顔を見せる大樹に安心したのか、
さっきまで硬直していた亜希も笑顔で自己紹介をした


「一緒に学校まで行こう」

という大樹の案に賛成し
3人で中学校までの道のりを歩いた


4月の始まり
暖かい風に花びらをなぞられ
サワサワと音を立てながら舞い散るサクラに
新しいスタートを感じながら―。