とぼとぼと向かった先は、準備室。





“向かった”というより“足が自然に向いていた”の方が正しいかな。






あの言葉の意味があれから頭を離れない。






それに、先生の驚くほど冷たい目の意味を知りたかった。





誰かの過去に触れるのは、初めてじゃない。






でも、きっと先生の過去はすごく深い。






「失礼します。」






「おぉ、どうした。」





「先生に聞きたいことがあります。」






「ん? 何?」






「なんで、私が寂しがり屋だと、大人ぶってると思われたんですか?」







「んー。なんか、昔の俺に似てたから?」





「昔の先生?」