『ただいまぁ〜』



パタンと静かに閉まるドア




おかえり






そう言ってくれる人なんて誰もいない。




響くのは自分のため息だけ。



わかってるし、慣れてる。



けどやっぱさみしい




響くため息にさらにため息を重ねる




私の家は母子家庭でお母さんも3年前に他界しちゃったんだ…


祖父も他界、祖母は施設…


だから引き取り手もなくこのボロアパートに独り暮らし。


大家さんがとても親切で、大変だからと家賃は無料。


でもやっぱり悪いからバイト料の中からちょっとだけだけど返してる。





ドサッとベッドに寝転がってる間に眠りについた…─