・・・一瞬だった。

祐真くんはあの子を追いかけ、肩を掴んで引き止めた。

祐真くんとあの子は何かを話している。

・・・いや。話していると言うよりは言い合っている。


「!」


あたしは目を疑った。

祐真くんがあの子にキスしてる・・・。

“フリ”じゃない“本物”を。

まるであたしに見せつけるかのように。