なぜなら、


「・・・よかった。もしかしたら本当にお前から嫌われたのかと思った。」


祐真から強く抱きしめられたから。

抱きしめられた腕から祐真の熱が伝わってくる。

あたしはそっと祐真に手を回した。


「美雪・・・ごめんな・・・。」


耳元で囁く。


「・・・あの、俺がいること忘れてない?」


しばらく抱き合っていると慎くんが申し訳なさそうに言った。