「なのに・・・なのにその人はあたしにキスしてきた・・・。」


少ししゃくり上げながら美雪ちゃんは言った。


「そっか・・・。」

「でも!この話はいいんです。結構前の話だから。」


美雪ちゃんは明らかに無理をしている笑顔でうっすらと微笑んだ。

“よくないよ”

そう言いたかったけど本人がいいって言ってるんだから言うわけにわいかない。


「じゃあ、何で美雪ちゃんはあんなに・・・?」