「美雪、ちょっとガマンして。」


慎くんはそう囁くと


「わっ・・・!?」


あたしを抱きしめた。

そんなあたしたちを周りの人は気にせず冬の街を歩いて行く。

でも2人だけこっちを見つめていた。


「美雪・・・。」


それは一番会いたくて、会いたくなかった人でした。