「私も怒ったりして悪かったわよ…あんまりにも覚えてないもんだからついカッとなった」



「これ…」



と差し出したのはピンキーリング



「ピンキーリングって幸せが逃げないようにする為にはめるらしいよ」



「へぇ…」



すっと腕を掴まれて



指につけられた



「ピッタリ…」



「ハルの指の感覚は俺の手が覚えてる」



「誕生日は覚えてないのにね」



イヤミをたっぷり含ませた言い方をしながら顔を上げると涙を掬われた