『ワリィ』と言う黒田君を見送りながら思う。

なんで黒田君が謝るの？って。

私はただ中山君と話したいだけのに。

自分に泣きたいのは私なのに。ヘコんでるのも私なのに。

私だって本当に泣きたいのに。

中山君、ねぇ、なんで？

私、皆と同じ事しただけじゃん。
他の子達にはにこやかに笑いかけてたじゃない。

あんな事言った華にだって優しかったじゃない。頭ポコンッて叩いてたじゃない。

私にだってそうしてよ。

だって私怖かったんだもん。きっとこれからも怖いんだもん。

中山君みたいに強くなんてなれなくて。

皆が間違ってたら、私もきっと間違った道を選んじゃう。

そんな弱い私だもん。