私だって本当は──

あの人達と違……違わない、か。

だけど、だけど、このままは嫌だ。

よく分からないけど、このままは嫌だ。

混乱する頭の中でハッキリとしている事、それはとにかく彼と話したいって事。

「中山君!」

教室を飛び出した。

けど廊下を見渡しても、もうすでに黄色の頭はない。

小走りのはずがいつもは通らない普通クラスに続く階段を二段抜かしで駆け下りてしまう。

そして辿り着いた教室。見上げるプレートは2年6組。

「なぁ、お前、邪魔なんだけど」

ドアの前に立ち尽くす私の頭上から掠れるような低い声が降って来た。

顔を向けると銀髪の高藤君だった。