私が恵美へと続く一歩を踏み出した時、ベランダから走り来た男子にぶつかった。
それなりの衝撃はあったけれど、かろうじてバランスを崩す程度ですんだ。
「あ、ワリィ!」
片手を上げて走り抜ける彼。
その後には、私の手からすり抜けて落ちたもの。雑誌、そしてそこらか芽吹くように顔を出す“萌木”。
まずい!!ヤバい!!
その時、一番望んでいなかった神の声が響いた。
「ちょっとぉ!真鍋!雑誌拾うぐらいしなよぉ!あんたが悪いんじゃん!ねぇ?サチ?」
しゃがんだ私より一瞬早く黄緑を掴んだのは……
相変わらず金色に輝く髪をふんわり揺らした華だった。
それなりの衝撃はあったけれど、かろうじてバランスを崩す程度ですんだ。
「あ、ワリィ!」
片手を上げて走り抜ける彼。
その後には、私の手からすり抜けて落ちたもの。雑誌、そしてそこらか芽吹くように顔を出す“萌木”。
まずい!!ヤバい!!
その時、一番望んでいなかった神の声が響いた。
「ちょっとぉ!真鍋!雑誌拾うぐらいしなよぉ!あんたが悪いんじゃん!ねぇ?サチ?」
しゃがんだ私より一瞬早く黄緑を掴んだのは……
相変わらず金色に輝く髪をふんわり揺らした華だった。